6.3 【設問】売上~請求、仕入~請求|エディラボ

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6.3 【設問】売上~請求、仕入~請求

6.3.3 会計のエンティティの分析

仕訳と総勘定元帳をエンティティとする

お金の出入りに関する処理は、通常会計システムで個別に管理している場合が多いです。
ただ、お金の管理は別システムといっても、カネの流れが発生するのは業務システムの中です。
ここでは、業務に関わる基本的なお金の管理方法をモデリングします。

まず、モデリングに先立って会計に関する基本的な用語のおさらいをします。

勘定科目

企業の会計システムでは、収入や支出を種別で管理するために、勘定科目という分類を使用します。
一般的に使用される5種類の勘定科目を説明します。

勘定科目 説明
資産 銀行預金や自社ビル、また、売掛金も資産にあたります。
企業間の売買において、商品を販売したが、まだ実際の現金は受け取っていない金額を「売掛金」として資産に分類します。
資産のなかで売掛金の割合が非常に大きく、それが回収できない場合は倒産ということにもなりかねません。
負債 最もわかりやすい例としては、企業が銀行から借りている借金が負債にあたります。
そのほか、「買掛金」も、商品の仕入が完了しているのに、まだお金を支払っていない金額として、負債に分類します。
資本 企業を起こすときに元手となる「資本金」が最初の資本になります。
これは、企業が最初に商品を購入したり、従業員に賃金を払ったりするときの元手になります。
また、企業の業績が悪化したときにこの資本金を取り崩して運用する、といった使用が考えられます。
そこで、企業としては、規模が大きくなるにつれ、一般的には意図して資本金を増やしていきます。
収益 企業が、商品やサービスを販売して得られる現金としての売上が一般的な収益です。
費用 支出にあたるものを費用と呼びます。商品の仕入や従業員に支払う人件費などが費用にあたります。

表6-5 勘定科目

この5つの勘定科目の下に、さらに中分類/小分類という形で科目が階層構造で構成されています。
会計システムでは、これらの勘定科目の階層構造を、勘定科目マスタテーブルという形でもちます。

表6-6では、一般的に使用されている勘定科目の例を挙げています。

勘定科目
(第1階層) (第2階層) (第3階層) (第4階層) (第5階層)
資産 流動資産 当座資産 手元資産 現金
普通預金
有価証券
債権資産 売掛金
棚卸資産 商品  
固定資産 有形固定資産 建物  
土地  
無形固定資産    
負債 流動負債 買掛金    
支払手形    
固定負債 社債    
資本 資本金      
自己株式      
収益 経常収益 営業収益 売上高  
棚卸資産(増)  
営業外収益 受取利息  
特別利益 固定資産売却益    
費用 経常費用 営業費用 販売費 売上原価
仕入
販売費
一般管理費 人件費
事務用消耗品費
営業外費用 新株発行費  
特別損失 固定資産売却損    

表6-6 勘定科目マスタテーブル例

勘定科目マスタテーブルは、勘定科目コードと勘定科目名の2つのカラムをもちますが、例に示すように、勘定科目の階層構造は大体5階層くらいで収束するので、勘定科目マスタテーブルは一般的に表6-7のような構造にします。

属性名 データ型
勘定科目コード(第1階層) number(2)
勘定科目コード(第2階層) number(2)
勘定科目コード(第3階層) number(2)
勘定科目コード(第4階層) number(2)
勘定科目コード(第5階層) number(2)
勘定科目名称 varchar2(40)

表6-7 勘定科目マスタテーブル定義

各列の値は100種類を超えることはないので、コード借は2桁ずつ用意しておき、勘定科目を特定するときには、第1階層から第5階層までのコードの組み合わせを勘定科目コードとして使用します(表6-8)。

勘定科目コード 科目名
(第1階層) (第2階層) (第3階層) (第4階層) (第5階層)
01 00 00 00 00 資産
01 01 00 00 00 流動資産
01 01 01 00 00 当座資産
01 01 01 01 00 手元資産
01 01 01 01 01 現金
01 01 01 01 02 普通預金
01 01 01 02 01 売掛金
01 01 02 00 00 棚卸資産
01 01 02 01 00 商品
02 00 00 00 00 負債
02 01 00 00 00 流動負債
02 01 01 00 00 買掛金
03 00 00 00 00 資本
03 01 00 00 00 資本金
04 00 00 00 00 収益
04 01 00 00 00 経常利益
04 01 01 00 00 営業利益
04 01 01 01 00 売上高
05 00 00 00 00 費用
05 01 00 00 00 経常費用
05 01 01 00 00 営業費用
05 01 01 01 00 販売費
05 01 01 01 01 売上原価
05 01 01 01 02 仕入
05 01 01 01 03 販売費
05 01 01 02 01 人件費

表6-8 勘定科目マスタテーブル具体例

仕訳と総勘定元帳

企業のお金の出入りは、記述の仕方がルールによって決まっています。
お金の出入りは複数の勘定科目の出入りとして記述され、額が増加するか減少するかによって借方(かりかた)または貸方(かしかた)の2つのカラムのいずれかに分類されます。
この処理を仕訳と呼び、仕訳されたデータは、総勘定元帳テーブルに格納されます。

勘定科目ごとの仕訳ルールと仕訳の具体例を表6-9および表6-10に示します。

勘定科目大分類 借方 貸方
資産 UP↑ DOWN↓
負債 DOWN↓ UP↑
資本 DOWN↓ UP↑
収益 常にこちらに記入
費用 常にこちらに記入

表6-9 仕訳ルール

勘定科目第1階層 勘定科目その他の階層 勘定科目コード 借方 貸方
資産 商品 0101020100 50,000  
負債 買掛金 0201010000   50,000
収益 売上高 0401010100   80,000
資産 売掛金 0101010201 80,000  
資産 商品 0101020100   55,000
費用 売上原価 0501010101 55,000  

表6-10 仕訳の具体例

総勘定元帳テーブルには、仕訳されたお金の出入り1件ずつが1レコードとして挿入されていきます。
総勘定元帳テーブルは、勘定科目コード以外に仕訳作業の発生した目付や、勘定科目を補足する追加の情報(勘定科目中分類/小分類、補助科目など)も管理します。

総勘定元帳テーブルは一般的に表6-11のような構成になります。

表6-11 総勘定元帳テーブルER図定義の具体例

表6-11 総勘定元帳テーブルER図定義の具体例

残高表

総勘定元帳はすべての会計情報を格納しています。
この総勘定元帳より、必要な期間ごとに、必要な勘定科目ごとにまとめて集計処理を行った結果の残高を求め、現在の会計の状況がどうなっているかを確認します。
残高表は、1か月に一度の割合でバッチ処理によって更新されることが多いです。

残高の管理において、次のことに留意してください。

  • ■ 資産/負債/資本の3つの勘定科目については、企業の設立時からの累計残高を管理する必要があります
    これらの勘定科目は、現時点での企業の会計の状態がどうなっているか、を知ることを目的とした科目だからです
  • ■ 収益と費用の勘定科目については、集計対象期間内での合計全額のみに着目するため、前期残高を管理する必要はありません
    これは、ウラを返せば、収益と費用は当期の増減を見ることが主目的の勘定科目だからです

残高テーブルは一般的に表6-12のような形式で作成されます。

表6-12 残高テーブルER図定義の具体例

表6-12 残高テーブルER図定義の具体例

貸借対照表と損益計算書

会計の締めと呼ばれるタイミングで、決算に必要な会計用のレポートを作成します。
締めのタイミングは企業によって異なりますが、最近では1か月で締め処理を行い、いつでも企業の会計状態を確認できるようにしているところが多いです。

決算時のレポート形式はあらかじめ定められています。
ひとつが貸借対照表、もうひとつが損益計算書です。この2つのレポートは主に残高表から作成されます。

  • ■. 貸借対照表は、資産/負債/資本の勘定科目に関するレポートで、企業の現在の会計状況を示すレポートです
  • ■. 損益計算書は当期の利益の増減を確認するレポートで、企業の近々の状況を示すレポートだということができます

図6-23 6.3節全体のER図

図6-23 6.3節全体のER図
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